メタロセン触媒系ポリエチレンを使用したポリエチレン袋(フィルム)の 製造販売を行っております。
メタロセン触媒系ポリエチレンは1980年のKaminsky教授らの新しい重合触媒の発見から メタロセン系の樹脂の開発・改質・商業化がどんどん進み、特に2000年以降は
高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)に限らずポリプロピレン(PP) に至るまでにその特性を生かした商品化及び拡大化しております。
メタロセン触媒系樹脂は
から包装資材原料として今や欠かせない存在 となっております。
更に、従来の触媒系では難しかった
衛生的でクリーンな材料としての用途として広がりつつあります。
設計・配合技術により強度や耐溶剤抽出性などのパフォーマンスを低下させる事なく 成形加工性(生産性)を向上する事が出来る 。
衝撃強度、耐ピンホール性(フィルムにできた貫通した微細な穴。真空漏れや液漏れを起こします)、突き刺し強度、引張強度を向上する事が出来る(※下記表・グラフ参照)
メタロセン触媒系ポリエチレンを従来のポリエチレンとブレンドし各物性の改質効果が期待出来る。 配合率を変更する事により、更に高い成果が期待出来る(※下記表・グラフ参照)
これは従来の厚み設定を下げる事も出来、コストダウンに貢献や環境面に配慮する事が可能となる 。
優れた低温ヒートシール性により、シール不良(シール強度不足やシールの一部分が完全に接着していない事)の低減と 高速充填適正に優れ、作業性の向上に寄与する。
ポリエチレンフィルムにの基本品質として低フィッシュアイ(小球状の塊、魚の目のような透明性を 有することが多いので、フィッシュアイと呼ばれている)が求められている
。
試験結果 HDPE 厚み0.02mm
配合(%) | ||||||
試験方法 | 0 | 15 | 30 | JIS規格 (参考値) |
||
破断強度(MPA) | JIS Z1702 | 縦 | 64.0 | 60.5 | 64.9 | 29.4以上 |
横 | 46.6 | 46.1 | 49.6 | |||
伸び(%) | JIS Z1702 | 縦 | 261.4 | 278.2 | 261.6 | 150以上 |
横 | 507.4 | 596.3 | 589.2 | |||
引裂強度(N) (エルメンドルフ) |
JIS K7128 | 縦 | 1.6 | 1.8 | 1.6 | - |
横 | 9.5 | 11.5 | 10.8 | - |
※見解:
@ HDPEにメタロセンを配合させても強度・伸び等データ上の変化は確認されなかった。
A HDPEと異素材であるメタロセンの配合である事より素材のもつ基本スペックの違いによるものの影響が大きいと考えられる。
B 結論としてはブレンド品ならではの滑らかさ・風合い・シール強度等の上昇・対策として期待される。
試験結果 LLDPE 厚み0.05mm
配合(%) | ||||||
試験方法 | 0 | 15 | 30 | JIS規格 (参考値) |
||
破断強度(MPA) | JIS Z1702 | 縦 | 33.4 | 39.1 | 36.9 | 16.7以上 |
横 | 31.5 | 34.9 | 34.7 | |||
伸び(%) | JIS Z1702 | 縦 | 528.1 | 634.9 | 610.2 | 250以上 |
横 | 756.3 | 801.2 | 797.2 | |||
引裂強度(N) (エルメンドルフ) |
JIS K7128 | 縦 | 1.7 | 2.2 | 2.4 | -- |
横 | 6.9 | 8.0 | 8.3 | |||
ダートインパクト(g) | JIS K7124 (A法) |
140 | 150 | 180 | 100 |
※見解:
@LLDPEにメタロセンを配合させる事により各強度の上昇が確認された。
A更にメタロセン配合率を増やす程突刺強度(ダートインパクト)の上昇が確認された。
B結論としては同等の厚みで強度が要求される案件や厚みダウン(コストダウン)が期待できる。
また、従来では対応が難しかった突き刺し・ピンホール対策等の利用が期待される
※上記試験結果は、当社の任意のポリエチレンの試験結果であり、供給品の品質・スペックを保証するのではございません。
予めご了承の程宜しくお願い致します。
メタロセン触媒系ポリエチレンを利用し従来では難しかったコストと強度不足、ピンホール等の問題を同時解決に向け 経験と実績に基づき様々な提案を行っております。
更に最近の環境問題やリサイクルも考慮した幅広い事案についても解決すべく取り組んでおります。
お問い合わせは
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